28日午後4時27分ごろ、熊本県熊本地方を震源とし、最大震度7を観測する地震が発生した。熊本県医師会は、発災2分後に災害対策本部を設置。同日夕、東京で開催された日本医師会の役員就任披露パーティーに出席していた水足秀一郎会長を筆頭に、災害担当の坂本不出夫副会長や関係役員が連絡を取りながら対応に当たっている。県医によると、午後6時半時点で広域災害・救急医療情報システム(EMIS)の情報として、6医療機関で医療派遣が必要な状況だ。
県医師会館は書類が散乱するなどしたが、事務局員にけがなどはなかった。発災直後、水足会長は本紙に対し「前回(2016年の地震)よりもひどいと聞いており、心配している」と県内の被害状況を憂慮した。
全国の医師会幹部や国会議員らが駆け付けた日医のパーティーでは、直前に発生した地震の被害状況を心配する声が相次いだ。松本吉郎会長は挨拶で、地震対応のため高市早苗首相、上野賢一郎厚生労働相、片山さつき財務相らの出席が急遽取りやめになったことを報告した。

●病院団体も情報収集急ぐ
日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会は、会員病院などの状況確認を進めている。午後6時時点で具体的な被害状況の把握には至っていない。
全日病は、発災直後からEMISを通じて、会員病院の情報収集を開始。日精協は、DPAT(災害派遣精神医療チーム)の派遣が必要かどうかを見極めるための調査を始めた。
医法協は会員調査の範囲を熊本県だけにとどめず、鹿児島、大分、宮崎、福岡の各県にも広げている。日病は、県支部長と連絡を取りつつ情報収集中だ。
済生会熊本病院(熊本市)の事務局長は発災直後、本紙に対して「病院は動いている。大丈夫だ」と回答した。
全国老人福祉施設協議会は、夕方時点で熊本県内の複数の施設で利用者の転倒や水道管の破損といった被害を確認した。全国老人保健施設協会も、震度が大きい地域を優先的に、会員施設に連絡を取り被害状況を把握している。
厚生労働省は、29日に予定していた「災害医療・新興感染症医療に関するワーキンググループ」の延期を決めた。第9次医療計画を見据えて災害医療提供体制の在り方などを議論しているが、熊本での地震によるさまざまな影響を考慮した。
熊本県は発災直後に災害対策本部を立ち上げ、情報収集と共有を急いでいる。(編集部)








