
日本医師会の松本吉郎会長は19日の定例会見で、熊本地震から約3週間が経過したことを踏まえ、「医療支援のニーズは、だいぶ収斂されてきた」と述べ、九州以外のJMAT(日医災害医療チーム)派遣体制を再構築する考えを示した。「今後は、九州を中心とした支援体制になっていく」との見通しを示しつつ、「撤収ではなく、あくまでも需要に応じてJMATの数を調整し、被災地から『もう自分たちで大丈夫』と言われるまで派遣を続ける」と強調した。
JMAT派遣数は、17日正午時点で延べ192チーム・776人に上った。今月7日には、日医と2018年に協定を締結した日本災害医学会が、コーディネーションサポートチームをJMATとして派遣開始。熊本県医も、県外からのJMAT受け入れとともに、県内で編成したJMAT(被災地JMAT)を早期から被災地へ派遣した。防衛省が民間から借り上げている「はくおうⅡ」を活用した医療支援にも、JMATや事務職員を派遣している。日医からは、救急災害医療を担当する藤原慶正常任理事が3回にわたって熊本入りするとともに、24年能登半島地震を経験した佐原博之常任理事も現地を視察した。
●宇城地域を視察、一番の問題は「水不足」
9日に、自ら宇城地域などを視察した松本会長は、「一番の問題は、水不足」だと指摘。被災地の「断水が解消されれば、多くの医療機関が通常診療に戻れる」との声を受け、関係方面に問題解決を求めたと説明した。また、医療機関について「一見すると、それほど大きな破損は見られない状況だったが、内部に入ると破損が厳しく、見た目以上にすぐの診療再開は難しいのではないかと思われるところもあった」と話した。21日に再度熊本を訪問し、八代地域を中心に視察する予定。
●「診療制限あり」も多く
松本会長は、「断水の解消などによって、避難所が集約され、被災地の医療機関もおおよそ復旧してきている」と述べた。全国の都道府県医と18日に開催した災害対策本部会議で、JMAT派遣体制の再構築について協議したと説明。その上で、「今後は、九州以外のJMATも一定数派遣していただきつつ、九州を中心とした支援体制になっていく」との認識を示した。
一方、「3割以上の医療機関で、まだフルに活動できる状態にはない。診療制限があると聞いている」とも述べ、引き続き支援を続けていく考えを示した。
●千葉豪雨、支援要請あれば直ちに対応
今月13日夕からの千葉豪雨については、千葉県医と連絡を取り、現状把握に努めていると説明。支援要請があれば、直ちに対応するとした。








