武見敬三厚生労働相は16日の閣議後会見で、能登半島地震の避難生活によって高齢者の認知機能が低下する懸念について「2次避難で命や健康を守ろうとする時に必ず直面する課題」と指摘した。「1.5次避難所では本人や家族の状況を踏まえて2次避難先の選定に取り組んでいる」と説明した。
厚生労働省は、要介護高齢者など特に配慮が必要な人たちにより良い環境への2次避難を積極的に検討するよう働きかけている。一方、「住環境や人間関係の変化などによって、認知機能や意欲が低下することは当然考えられる」と武見氏は述べた。そのため、2次避難先に関しては「可能であれば家族と一緒に」などの観点で選定できるようにしているとした。
また、一時的に病院に入院している人についても「早期に適切なケアが提供されるように高齢者施設での受け入れについて、厚労省からも近隣県などに働きかけを行っている」と述べた。