
8月5日午前、NPO法人「TMAT(徳洲会医療救援隊)」の第2陣が、熊本県八代市の最大の避難所に入った。この日をもって、第1陣と交代する。医療支援はもちろん、被災者・避難所の生活支援をミッションに、TMATは「避難所に根付く」。
●24時間、医療に対応
NPOとしてのTMATが発足したのは2005年。今年5月にWHOの緊急医療チーム認証を、国内の非政府組織として初めて取得した。
7月28日夕方の地震発生後、その日の夜に先遣隊が出発。29日未明には、被害が大きい八代市に到着した。市の総合体育館「八代トヨオカ地健アリーナ」に拠点を置いて、診療を開始。30日に本体の「第1陣」が着いた。
アリーナには一時は700人規模の人が避難したという。5日時点では300人余りだ。八代の物資拠点の顔も持ち、メインフロア(大アリーナ)には物資を集積している。


診療に関しては、TMATが「救護室」を設置。診療時間は午前9時~正午と午後4時~8時の2部制にしているが、医師や看護師が常駐しているため、それ以外の時間の対応も可能だ。夜間にも3人程度のメンバーを置くことで、24時間体制の医療対応を実現している。
TMATの第2陣は計10人で構成し、そのうち9人が5日に現地入りした。職種は医師、看護師、薬剤師、理学療法士、救急救命士だ。

到着後、第1陣と第2陣に加え、日赤や福岡県薬剤師会など他団体も入ったミーティングが行われた。段ボールベッドを設置したこと。十分な確保がままならず「かなりごたついた」食事の状況が、この日からやや改善の傾向が見られそうなこと。八代市が前日4日に公表した情報として、新型コロナ感染患者が1人確認されたこと。こうした避難所の状況や、医療ニーズに関する情報を共有した。
●何よりも「信頼関係」
ミーティング後、第2陣で看護師のリーダーを務める久保健一氏(湘南大磯病院)が先頭に立ち、避難状況を確認して回る。腰をかがめ、避難者と目線を合わせ「何かあったらいつでも相談してください」と声をかける。
久保氏は言う。「何よりも、信頼関係を築くのが大切。相談を受けるのを待つだけでなく、定期巡回をするので、具合の悪そうな人にはこちらから声をかけるなどして早期発見につなげます」
TMATの野口幸洋事務局長は「アリーナで24時間対応をしている医療団体はTMATのみ」と話す。避難所に根付いた活動が、今日も行われている。








