小林製薬、死亡相談を報告せず  厚労省が問題視、紅麹サプリ【無料】

2024年6月28日 20:03

小林製薬の対応は「極めて遺憾」とした武見厚労相=28日、厚労省

 小林製薬の紅麹を使ったサプリメントの健康被害問題で、武見敬三厚生労働相は28日、これまで把握していた5人の死亡事例のほかに、死亡者に関する相談が同社に170例寄せられていたと発表した。厚生労働省が同社に問い合わせた結果、明らかになったとした。武見厚労相は、同社が国に報告していなかったことは「極めて遺憾」と述べた。

 厚労省は、死亡者数や入院者数などの健康被害情報について、同社から毎日報告を受けている。その報告によれば、死亡者数は3月29日以降、増えていなかった。厚労省が同社に確認したところ、今月14日、死亡者について調査している事例があるとの報告があった。

●「調査計画」を要請

 170例の相談全てが、遺族から同社に直接寄せられた。このうち94例は、サプリが死因でないことがすでに確認されたという。残る76例は調査中だ。

 厚労省は同社に対し、調査計画を29日までに提出するよう要請した。今後、同社の調査状況を、厚労省として管理する方針だ。

 また、厚労省は、これまで公表していた5人の死者についても説明。1人はサプリを摂取していなかったことが判明。別の1人は、サプリ摂取が死因ではない、との見解を医師が示したという。

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