マイナカードなくとも、医療情報の「閲覧可」  能登地震で厚労省【無料】

2024年1月2日 17:10

 厚生労働省は1日付の事務連絡で、能登半島地震で被災した患者がマイナンバーカードを持参できない場合でも、オンライン資格確認を導入している医療機関・薬局で、患者の薬剤情報・特定健診情報などの医療情報を特例として閲覧できると周知した。

 災害救助法を適用した4県47市町村の医療機関・薬局が対象となる。期間は7日まで。

 通常、オン資を導入している医療機関・薬局では、患者のカードで本人確認を行い、患者の同意を得た上で、医療情報を閲覧する。

 ただ、利用規約では、災害時に患者がカードを紛失したケースなどを想定し、医療機関・薬局が、カードなしでも情報を閲覧できる特例を認めている。

 特例でも、基本的には患者の同意を要するが、意思を示せない患者の生命を守る必要があるケースなどでは、同意は不要となる。

●医療情報の確認・共有、患者自身でも

 厚労省はカードを持っている被災者に対し、マイナポータルにログインすれば、自身の過去の医療情報を確認できると説明。「避難所において、医師や看護師に自分が普段飲んでいるお薬や特定健診のデータの情報を共有したい場合にも、活用することが考えられる」としている。

 関連する2つの事務連絡は、厚労省の保険局医療介護連携政策課と医薬局総務課が出した。題名は「令和6年能登半島地震にかかるオンライン資格確認等システムにおける『緊急時医療情報・資格確認機能』をアクティブ化する医療機関・薬局の範囲・期間について」「同(その2)」。当初、災害救助法の適用対象は3県33市町村だったが、対象が広がったため、その2を出した。

 詳細は、オン資関連の「医療機関等向けポータルサイト」も参照(https://www.iryohokenjyoho-portalsite.jp/news/6-1.html)。

 特例の対象となる4県47市町村は、以下の通り。▽新潟県=新潟市、長岡市、三条市、柏崎市、加茂市、見附市、燕市、糸魚川市、妙高市、五泉市、上越市、佐渡市、南魚沼市、出雲崎町▽富山県=富山市、高岡市、氷見市、滑川市、黒部市、砺波市、小矢部市、南砺市、射水市、舟橋村、上市町、立山町、朝日町▽石川県=金沢市、七尾市、小松市、輪島市、珠洲市、加賀市、羽咋市、かほく市、白山市、能美市、津幡町、内灘町、志賀町、宝達志水町、中能登町、穴水町、能登町▽福井県=福井市、あわら市、坂井市―。

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