熊本地震のJMAT、25チーム82人に  日医・松本会長「水や人員不足が課題」【無料】

2026年8月5日 20:27

「被災地に医療を取り戻す」と力を込める松本会長=5日、日医会館

 日本医師会の松本吉郎会長は5日の定例会見で、熊本地震への対応として派遣を開始したJMAT(日医災害医療チーム)の派遣数が、同日時点で調整本部などに詰めているチームを含め25チーム・82人に上ることを明らかにした。統括JMATや熊本県医師会、全国の都道府県医師会と毎夕、実施しているウェブミーティングでは、被災地における医療支援活動の課題として、生活用水を含めた医療機関の水不足や看護師などのマンパワー不足、支援ニーズの把握などが挙がっているとした。

 日医は発災翌日の先月29日に、先遣JMATとして福岡県医の横倉義典常任理事を、30日には統括JMATとして沖縄県医の出口宝理事をそれぞれ派遣。同日、松本会長が両氏を本部統括JMATに任命し、その日のうちに熊本県庁内へJMAT調整本部を立ち上げた。

 31日には、両氏による医療支援ニーズの評価を踏まえ、JMAT派遣要請を九州の各県医から全国の都道府県医へ拡大。とりわけ被害が大きい宇城地区と八代地区に対しては、福岡県医と鹿児島県医の統括JMATが、8月1日付でJMAT調整地域本部を設置している。

 2日からは、支援JMATの派遣も開始。5日時点で派遣されているチームの中には九州以外からの派遣も含まれているという。

 松本会長は、「現在は、多数のJMATが必要なフェーズと言える」と述べ、1~2週間をめどにチーム編成をしていると説明。その上で、「そう遠くない時期には、支援が必要な地域に焦点を当て、長いスパンでチームを送り続けるフェーズに移行したい」との認識を示し、統括JMATに今後のチーム編成や派遣の在り方などについて、状況を見極めながら判断するよう要請したと話した。松本会長自身も9日に被災地入りする予定も明らかにした。

●首相・厚労相にも対応要請

 被災した医療現場を支えるため、高市早苗首相や上野賢一郎厚生労働相に直接対応を要請したことも明かした。高市首相とは、メールで頻繁に連絡を取っているほか、上野厚労相には面会して直接伝えたと説明した。

 当面の支援として、日医から熊本県医に1000万円を贈るとともに、都道府県医に対するJMAT派遣の費用補助を決定したと報告。さらに、全国の都道府県・郡市区等医や会員からの支援金の受け付けも、5日から開始した。台湾医師会からも、支援金1000万円の申し出を受けたと述べ、謝意を示した。

 「医療の復旧がなければ、地域の復旧もない」と強調。「医師会活動の最終目標は、被災地に医療を取り戻すこと」だと指摘し、引き続き被災地の医療支援に全力で取り組む考えを示した。(藤田 昌吾)

 

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