日本保険薬局協会(NPhA)は18日の会見で、能登半島地震の被災地への対応状況を報告した。2月末まで、常時3人、計42人の支援薬剤師を切れ目なく派遣する体制を確保しており、3月以降も現地の状況を踏まえて対応を検討する。
派遣チームは1チーム3人体制で、現地に4~5日滞在を基本とする。現地では、石川県薬剤師会による調整の下、輪島市を中心に、行政や関係団体と緊密に連携して支援活動に当たる。
8日からタカラ薬局(福岡市)チームが、現在はI&H(兵庫県芦屋市)チームが現地入りしており、19日からは総合メディカル(福岡市)のチームが派遣予定となっている。計15社42人の支援薬剤師を確保し、2月末まで継続的に派遣する体制を組んでいる。
●「薬剤師足りない」 岡村氏が現地の状況報告
会見では、9日から15日まで輪島市入りしていた岡村由紀子氏(タカラ薬局社長)が現地の現状を報告。当初は医薬品の集積所や宿泊場所の確保などに奔走したが、現在は避難所を回って被災者の薬の状況をヒアリングし、地域の薬局で対応してもらったり、モバイルファーマシーで調剤した薬を届けて服薬指導したりと、「薬剤師の業務に特化した活動内容になっている」とした。
しかし、避難所が点在している上に、「2次避難」で別の避難所に被災者が移動するため、「対応が間に合っていない」と指摘。輪島市はもともと薬局が少なく、「圧倒的に薬剤師数が少ない」として支援薬剤師の必要性を訴えた。【PHARMACY NEWSBREAK】